鹿児島市から南へ50kmほど離れた「指宿(いぶすき)」は、日本国内でも珍しい「砂風呂体験」ができる場所です。指宿には砂風呂がたくさんにあり、日帰り温泉としてやっているものもあれば、宿に付いているものもあります。
今回は、日帰り温泉として利用することができる「砂湯里」と「砂むし会館 砂楽」の2つの砂風呂を実際に体験。その時に感じた、「こういう人にはこっちの砂風呂がオススメ!」や「こういったものを持っていけばよかった」といったことをまとめました。
ぜひご自身で行く際の参考にしてみてください!
【指宿名物】砂風呂とは?
砂風呂は、地熱で温められた砂を全身にかぶせ、徐々に身体を温めていく入浴方法です。普通のお風呂のようにお湯が張ったものではなく、岩盤浴やサウナに似たタイプの風呂になっています。
ほかの県にも砂風呂はあるのですが、指宿がひと味違う点は、屋外にあるというところ!

「一歩踏み出せばそこは海!」という環境で、海風を感じながら、優雅な時間を過ごすことができます。さらに、顔は埋まっていないため、外の空気に触れるので、サウナのような息苦しさや閉そく感を感じることはありません。
「最近サウナが流行っているけど、あの息苦しさになじめない!」という方でも楽しむことができます!
【普通の温泉の3~4倍⁉】砂風呂の健康効果
鹿児島大学医学部の調査によると、心拍数・血圧などの数値を取ったところ、「体に対して良い影響が “普通の温泉の3~4倍” ある」との結果が!
体の老廃物が排出されることで、ダイエットや美肌効果もあり、「寝ているだけで健康に!」、そんな夢のようなお風呂なんです!
人気日帰り砂風呂「砂湯里」&「砂楽」はどんなところ?
今回は、ガイドブックなどにもよく載っていて利用する方が多いであろう、2つの砂風呂「砂むし温泉 砂湯里」と「砂むし会館 砂楽」を紹介するのですが、簡単な情報をお知らせ!
山川砂むし温泉 砂湯里
JR九州の指宿枕崎線「大川駅」から徒歩30分・車で5分のところにある砂風呂です。徒歩移動には向いていないですね。
住所:〒891-0511 鹿児島県指宿市山川福元3339−3
電話番号:0993‐35‐2669
浴衣貸し出し:有(施設料に含まれる)
タオルレンタル:可(有料)
駐車場:有
砂むし会館 砂楽
JR九州の指宿枕崎線「指宿駅」から徒歩17分、と駅近の砂風呂です。駐車場もあり、車で来ても安心です。
住所:〒891-0406 鹿児島県指宿市湯の浜5丁目25−18
電話番号:0993-23-3900
浴衣貸し出し:有(施設料に含まれる)
タオルレンタル:可(有料)
駐車場:有
砂湯里&砂楽の簡単比較図(料金・利便性など)
実際の体験を元に、簡単な比較図でまとめてみました!
砂湯里 | 砂楽 | |
値段 | 1,240円 | 1,100円 |
清潔感 | ○ | ◎ |
利便性 | △ | ◎ |
撮影 | ○ | × |
設備 | ○ | ◎ |
接客 | ○ | ◎ |
景色 | ◎ | × |
下では、詳しく説明します。
山川砂むし温泉「砂湯里」のメリット/デメリット

ここでは、山川砂むし温泉「砂湯里」について、2つのメリット・デメリットをピックアップしてご紹介します。
○砂湯里 2つのメリット
砂湯里には、以下の2つのメリットがあります。
【メリット1】景色・雰囲気がいい
砂湯里の一番良いところは、自然の状態に近い、ということです。長崎鼻という絶景が楽しめる場所に近く、海沿いにあります。海からの風を感じながら、波の音に耳をすませば、もうそこは天国!
さらに、1240円のセット券を購入すれば、たまて箱温泉に入ることができます。露天風呂とシャワーのみ(シャンプー/リンス/ボディーソープ有)というシンプルな温泉ですが、露天風呂では、開聞岳(さつま富士ともいわれる)が目の前に!
和風風呂の眺めが最高なのですが、偶数日・奇数日で男女入れ替えがあるので注意が必要です。(奇数日が女性/偶数日が男性)
(イメージはこんな感じ)
大きなさつま富士を前に、真っ裸で露天風呂に入るのは最高でした!
【メリット2】撮影が可能
砂湯に行った記念に、写真を撮りたい方もいますよね?
しかし、砂湯によっては、“携帯の持ち込み自体がNG”というところがあります。
「砂湯里」さんでは、自分のカメラやスマホを持参すれば、従業員の方が撮影してくれるサービスがありました。(コロナの影響で現在は休止中 ➡ 同伴者に頼むことは可能!)
旅の思い出を写真におさめたいなら、砂湯里がいいでしょう。
△砂湯里 2つのデメリット
砂湯里には、以下の2つのデメリットもあります。
【デメリット1】行くまでの道が分かりにくい
砂湯を運営しているのは「ヘルシーランド」というところなのですが、町民用の温泉施設「温泉保養館」・露天風呂がある「たまて箱温泉」・砂湯がある「砂湯里」と、それぞれが少し離れた場所にあります。

この地図でも書きましたが、たまて箱温泉から砂湯里までは徒歩で”30分”かかるので、歩いての移動には不向きです。さらに、砂湯までの道には細いところが多く、「運転に不慣れだと行きにくいかも?」と感じました。
【デメリット2】設備が古め
清潔感がないわけではありませんが、全体的に“家の近くの銭湯“という感じがしました。
雰囲気があったので私は好きでしたが、「綺麗な設備で砂風呂体験がしたい」という方にはあまりオススメしません。
砂むし会館「砂楽」のメリット/デメリット

ここでは、砂むし会館「砂楽」の2つのメリット・デメリットをピックアップしてご紹介します。
○砂むし会館 砂楽 2つのメリット
砂楽では、こんな2つのメリットがあります。
【メリット1】設備が充実!
《施設にすべてそろっている》
砂むし会館「砂楽」さんには、砂風呂・温泉施設(サウナ・大浴場など)・売店といったすべてのものが1か所にあるので、その場所ですべてを体験し終えることができます。
さらに、駅やバス停から近いため、車移動でなくても行きやすい立地です。「せっかく指宿に来たから砂風呂体験がしたい!でも、近場ですませたい」という方にはピッタリな施設でした。
加えて、「何らかの理由で大浴場を利用できない(宗教上の理由など)」という方用に、個別のシャワールームもあるので、そういった事情のある方は事前に申請しておきましょう!
【メリット2】接客が丁寧
「ほかのところが丁寧でない」というわけではありませんが、「砂楽」さんの接客は特別、丁寧な感じがしました。
具体的には、
- 砂のかけ方(私の主観ですが、かけ方が優しかった気がします)
- お客さん1人に2名の従業員さん(砂湯里では1人。忙しさによって変わる可能性あり)
- 声かけの回数(20分の体験で3回)
といった点です。
△砂むし会館 砂楽 2つのデメリット
砂むし会館には、こんな2つのデメリットもありました。
【デメリット1】景色を見ることができない
砂風呂には囲いがあり、大浴場には露天風呂がないため、景色は楽しめません。
「景色をともに楽しみたい!」という方にはオススメできませんね。
【デメリット2】撮影ができない
砂楽さんでは、携帯やカメラの持ち込みがNGなので写真を撮ることができません。「砂風呂での写真を撮りたい」という方にはオススメしません。
砂風呂に行くときに用意しておくべきもの
実際に体験してみて、「これがあると便利!」と思った持ち物をピックアップしました。なくても心配はありませんが、この持ち物があれば安心です。
1.タオル2枚
砂風呂に入る際には、頭に巻くタオル・体をふくバスタオルを持っていきましょう。
例えば、こういった吸水性や速乾性が高いタオルだと、持っていく量が少なくなる&コンパクトで持ち運びに便利なので、旅行中にもピッタリです。
荷物を減らしておきたいという方は、タオルの貸し出し・販売も行っているのでそちらを利用しましょう!
2.水分
砂風呂が終わった後は、かなり汗をかくので、のどが渇きます。すぐ飲めるように、事前に準備をしておくとよいでしょう!(自動販売機もあるので忘れても心配はありませんが、事前に準備をすれば節約できます。)
ただの水でもよいですが、ポカリスエットやアクエリアスなんかだと、より体に吸収されていいかもしれません。
まとめ
- 設備・行きやすさで選ぶなら
「砂楽」! - 雰囲気で選ぶなら
「砂湯里」!
せっかく砂風呂を体験するなら、最高の状態で楽しみたいですよね。そのためにも、自分の好みにあったところを選びましょう!
紹介した施設のほかにも、宿泊とセットで砂風呂が楽しめるホテルや旅館があったりするので、「日帰りじゃなくて指宿に泊まりたい!」という方にはそういったプランもオススメです!→砂風呂付きホテルを探す
自分に合った砂風呂を見つけて
ぜひ楽しい時間を過ごしてください!